これまで私はスマホのカメラ比較をする場合、条件を統一するために HDR 機能はオフで撮っていました。
しかし、 Pixel2 のカメラは標準設定ですと「 HDR+ 」が 「 ON 」になっています。
その他のスマホの標準設定が HDR オンだったのか、自動だったのかは忘れてしまいました。
それでも、 Pixel2 で青空を撮った時は 「 HDR+ 」が 「 ON 」の方が空の青みが強く出て私好みの空の色になっていました。
そこで今回は、 GalaxyNote8 、 iPhoneX 、 Pixel2 の HDR 機能を オフ と オン で撮り比べてみました。
画像は全て Google フォトに一度アップロードしたものをこの記事を書くにあたってパソコンにダウンロード。
それを Windows 用画像ユーティリティアプリ ViX を使って縮小処理をしています。
記事中の画像はタップまたはクリックしていただくと、別ウィンドウに 1024 x 768 Pix で表示されます。
目次
空と雲
GalaxyNote8 は HDR のオン、オフでの差がわかりません。
iPhoneX は HDR をオンにした方が空の紺色が若干青色寄りに変化しました。
Pixel2 は HDR+ オフだと画面が白っぽいのですが、 HDR+ をオンにすると色が少し濃くなります。
また、 Pixel2 には「 HDR+ 拡張」というモードがあります。
「HDR+ オン」まではシャッターを切ってから画像が保存されるまで殆ど意識しないのですが、「 HDR+ 拡張」で撮影すると撮影後「画像処理をしていますよ」的なタイムラグが0.何秒か発生します。
しかし、この空と雲の写真では「 HDR+ オン」と「 HDR+ 拡張」での違いが私には感じられませんでした。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/6768 ISO 50
HDR オン
f/1.7 1/6416 ISO 50
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/5405 ISO 25
HDR オン
f/1.8 1/5405 ISO 25
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/7798 ISO 54
HDR+ オン
f/1.8 1/11765 ISO 51
HDR+ 拡張
f/1.8 1/13333 ISO 63
サラダ
GalaxyNote8 はこの写真でも HDR オンとオフの違いがわかりません。
iPhoneX は HDR オフ だと画面右上の方の皿の縁あたりが白飛びしています。 HDR オンだと皿の形状も残っていますね。
Pixel2 は 3枚とも違いがわかりません。
この3機種で撮った写真で比べると、 iPhoneX で撮ったものだけが被写界深度が深い(ピントの合う距離が広い)ことがわかります。
また、 GalaxyNote8 は画像の黄色味が他のに比べると強め、 Pixel2 は若干暗めに写っているように思います。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/50 ISO 100
HDR オン
f/1.7 1/50 ISO 80
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/60 ISO 125
HDR オン
f/1.8 1/60 ISO 125
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/120 ISO 165
HDR+ オン
f/1.8 1/120 ISO 127
HDR+ 拡張
f/1.8 1/125 ISO 138
ペペロンチーノ
GalaxyNote8 は相変わらず HDR オンとオフの違いがわかりません。
iPhoneX もこの写真だと HDR オンとオフの違いが私にはみつけられませんでした。
Pixel2 は HDR+ オフで撮ったものが一番明るく写っています。 HDR+ オン と HDR+ 拡張の違いはわかりません。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/50 ISO 80
HDR オン
f/1.7 1/50 ISO 64
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/120 ISO 100
HDR オン
f/1.8 1/120 ISO 100
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/120 ISO 156
HDR+ オン
f/1.8 1/100 ISO 94
HDR+ 拡張
f/1.8 1/125 ISO 107
トマトクリームパスタ
GalaxyNote8 は相変わらず HDR オンとオフの違いがわかりません。
iPhoneX は HDR オフの方が明るく写っています。
Pixel2 も HDR+ オフの写真が一番明るく写っています。 HDR+ オンと HDR+ 拡張の違いがわからないのは変わらずです。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/50 ISO 80
HDR オン
f/1.7 1/50 ISO 64
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/120 ISO 160
HDR オン
f/1.8 1/120 ISO 160
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/120 ISO 186
HDR+ オン
f/1.8 1/100 ISO 116
HDR+ 拡張
f/1.8 1/125 ISO 132
アイスクリーム
GalaxyNote8 はこれまでと同じ様に HDR オンとオフの違いがわかりません。
iPhoneX はこれまでの写真は HDR オンにして、カメラアプリの設定で「通常の写真を残す」をオンにしたものを使ってきました。
しかし、このモードでの比較だとシャッタースピードと ISO 値が HDR オンとオフで全く同じになります。
そこで、この写真では HDR オフで撮ったものと、 HDR オンで2回にわけて撮った画像を使っています。
これまでの iPhoneX の HDR オフとオンの画像は一度のシャッターで HDR オンとオフの画像が作成されていますが、このアイスクリームの写真はわずかに位置が異なっていることがわかると思います。
その結果、 HDR オフで撮ったものはシャッタースピードが遅く、 ISO 感度も低いことがわかりました。
一方、 HDR オンでは復数の画像を合成するためかシャッタースピードを早くし、 ISO 感度を上げているようです。
そのため、今回の写真では気になりませんが、動きのあるものを撮影すると被写体がブレる可能性が出てきます。
iPhoneX の写真ではやはり HDR オフの方が明るく写っています。
Pixel2 も同じ傾向ですね。
HDR+ をオフにして撮影したものが一番明るく写り、 HDR+ オンと HDR+ 拡張では少し暗めに写ります。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/50 ISO 80
HDR オン
f/1.7 1/50 ISO 80
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/24 ISO 40
HDR オン
f/1.8 1/120 ISO 160
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/100 ISO 146
HDR+ オン
f/1.8 1/100 ISO 118
HDR+ 拡張
f/1.8 1/125 ISO 147
ボンゴレビアンコ
最後にまたパスタです。
これは先程のアイスクリームと同じように iPhoneX の HDR オンとオフを設定を変えて2回撮った場合、シャッタースピードや ISO 感度が変化することを再確認するためです。
GalaxyNote8 の HDR オンとオフでの画像に違いを見つけられないのはこれまでと同じです。
iPhoneX でもこの画像では違いがわかりません。
Pixel2 はやはり HDR+ をオフにして撮ったものが一番明るく写っています。
GalaxyNote8
HDR オフ
f/1.7 1/50 ISO 100
HDR オン
f/1.7 1/50 ISO 80
iPhoneX
HDR オフ
f/1.8 1/33 ISO 25
HDR オン
f/1.8 1/100 ISO 80
Pixel2
HDR+ オフ
f/1.8 1/100 ISO 160
HDR+ オン
f/1.8 1/100 ISO 112
HDR+ 拡張
f/1.8 1/125 ISO 134
HDR オンとオフでの違いのまとめ
GalaxyNote8 は今回の比較では HDR オンとオフとの違いはみつけられませんでした。
そのため、今後も HDR オフのまま使うことになると思います。
iPhoneX は HDR オフで撮った方が料理が明るく写ります。また、GalaxyNote8 や Pixel2 と比べるとピントが料理全体に合うことが多いので、記録として残すには iPhoneX で撮影した方がいいと思います。
ただし、色合いが地味に写るので画像処理ソフトで修正を加えたほうが美味しそうには見えると思います。
Pixel2 も HDR+ 機能はオフにして撮った方が料理は明るく写ります。
空を撮る時には綺麗な青を出したい為に HDR+ をオンにして撮りましたが、料理に限っていうと HDR+ はオフで撮ったほうがいいと思いました。
DxOMark で Galaxy S9+ が最高評価
DxOMark では Pixel2 の記録を抜き GalaxyS9+ の評価点が最も高くなりました。
https://www.dxomark.com/category/mobile-reviews/
しかし、この点数は動画撮影やボケ、ズームといった私は使わない機能も含めての評価となっています。
GalaxyS9+ 、 GalaxyNote8 、 iPhoneX 、 Pixel2 を静止画限定、そして私が撮影時に使わないフラッシュ、ボケ、ズームを除いた採点表は以下のようになります。
GalaxyS9+ | Note8 | iPhoneX | Pixel2 | |
Exposure and Contrast | 91 | 82 | 90 | 95 |
Color | 81 | 73 | 79 | 86 |
Autofocus | 91 | 94 | 78 | 98 |
Texture | 67 | 65 | 65 | 73 |
Noise | 79 | 75 | 69 | 59 |
Artifacts | 62 | 68 | 82 | 64 |
以上となり、Pixel2 は Noise の評価のみ GalaxyS9+ より劣りますが、それ以外の値では Pixel2 がまだ高得点。
Artifacts に関しては、 iPhoneX 、 GalaxyNote8 よりも劣っているという結果になります。
ただ、この Artifacts というのがどういった評価ポイントなのか Google 翻訳では対応する日本語がみつかりません。
文章を翻訳したものを読むと、画面内に太陽など明るい光源が入った時の「フレア」がどれくらい抑えられているかなのかなと思っているのですが、うまい表現が出来る方がいらっしゃいましたら教えてください。
今回の写真比較をみてもわかるように、 DxOMark の評価と実際の写り、色の好みは人によって分かれると思います。
この記事を読んだ方が自分にとって一番美味しそうに見える写真、撮れる端末を選んでいただけたらと思います。