私がTry UQ mobileで借りているSIMは音声通話はできない通信専用のマルチSIM(nano)というものです。
UQ mobileのサイトには動作確認済み端末が掲載されておりますが、自分が持っている端末は国外で販売されたものも多く動作が確認されておりません。
そこで今回はそれら海外版SIMフリー端末がUQ mobileのSIMを使えるのかどうか確認してみました。
Dual SIMスロットがある端末は全てSIM1の方に1枚だけSIMを入れて確認しています。
目次
UQ mobile動作確認済み端末一覧
https://www.uqwimax.jp/mobile/products/sim/devices/
手持ち端末での動作確認
香港版iPhone SE(MLM62ZP/A)iOS 12.1.4
こちらはUQ mobileでもiPhone SEが取り扱われており、UQ mobileのAPN設定用プロファイルをインストールすることなく使用することができました。
iPhone左上のキャリア表示は「UQ mobile」となります。
私の環境ではBAND 28で繋がっていました。
国内版HUAWEI Mate 9(MHA-L29)ビルド番号MHA-L29 8.0.0.376(C635)
こちらもAPN設定はデフォルトでUQ mobileが設定されており、SIMを挿すだけで使えました。
BAND 28で繋がっていました。
国内版HUAWEI P9(EVA-L09)ビルド番号EVA-L29C635B398
SIMを入れただけだと、アンテナマークにバッテンが付いていました。
APN設定の一覧には既にUQ mobileがありましたので、それを選択。
機内モードをオンオフしているうちに、4Gで接続しました。
通信BANDを確認したかったのですが下記のアプリでは表示されず不明でした。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.wilysis.cellinfo
香港版Galaxy S8+(SM-G9550)ビルド番号R16NW.G9550ZHS3CSA1
SIMを挿しただけでは通信はできませんでした。
電波マークは少し時間をおけば立ちました。その後APN設定をしますが、通信はできません。
ネットで検索すると、Pixel 2でやったように、ネットワークモードをLTE onlyにする必要がありそうです。
Pixel 2では電話アプリから「*#*#4646#*#*」でテストモードに入れましたが、Galaxy S8+では入れません。
そこで使ったのが下記のアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.kliksob.forgswitch
このアプリを使うことで、「LTE only」に設定することができます。
LTE onlyに変更した後、機内モードをオンオフすると4Gマークが付きました。
なぜか、アンテナマークは消えていますが通信はできています。
でも、一度電源をオフにして入れ直すと先ほど設定した「LTE only」の設定が「LTE/UMTS auto(PRL)」に戻っていて通信ができなくなっています。
再度、4G SwitcherアプリでLTE onlyにしないと通信はできませんでした。
通信ができている時のBANDは28でした。
シンガポール版Galaxy S7(SM-G930FD)ビルド番号R16NW.G930FXXU3ERKF
Galaxy S8+と同じと思いきや違った動作をしました。
SIM入れてしばらく置いておくとアンテナマークが立ちます。
APN設定をしたら普通に4Gで接続しました。
この時の接続BANDは28です。
国内Google Store版Nexus 5X ビルド番号OPM7.181205.001
SIMを入れてしばらく待ってみましたがアンテナマークは白抜きのままです。
APN設定をしてみました。
ところが設定したAPN設定を保存しようとしたところ以下のメッセージが表示され、保存ができません。
「携帯通信会社により、タイプdunのAPNの追加は許可されていません」
仕方がないので、dunは削除して保存しました。
するとアンテナマークが塗りつぶされましたが4Gの表示が出ず通信ができません。
電話アプリから「*#*#4636#*#*」コマンドを入力し、「優先ネットワークの種類を設定」を「LTE/UMTS auto(PRL)」から「LTE only」にしましたが通信はできません。
試しに再起動をしましたら、4G表示が出て通信できるようになっていました。
「優先ネットワークの種類を設定」も再起動したためか「LTE/UMTS auto(PRL)」に戻っていましたが、通信は可能でした。
ただし、APN設定に「dun」を追加ができないのは通信ができるようになった後でも同じでした。
通信できている時のBANDは28でした。
国内販売版Moto G4 Plus ビルド番号NPJS25.93-14-18
SIMを入れてもアンテナは立ちません。
APN設定をします。
APNを保存した時に一瞬4Gの表示が出たのですが、すぐにアンテナマークがなくなりました。
電源を一度切って入れなおしてみましたが、電波を掴まないので4G Switcherアプリで「LTE/UMTS auto(PRL)」から「LTE only」に変更しましたが、これも一瞬4G表示が出たもののまた電波マークがなくなりました。
もう一度電源を切って入れ直してみましたが圏外のまま変わらず。
再度、4G Switcherアプリで見てみると先ほど「LTE only」にしたのが「LTE/UMTS auto(PRL)」に戻っていました。
「moto g4 plus uq mobile」のキーワードで検索してみると過去には使えていたau VoLTE SIMが使えなくなったという記事が引っかかりました。
しかし、別なサイトにこんな記事が載っていました。
http://motorola-global-portal-jp.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/117924
電話アプリで「*#*#86853#*#*」をすると「拡張4G LTEモード(Beta)」機能(VoLTE)を有効にできるというものです。
早速試してみると「モバイルネットワーク設定」に上記機能の項目が追加され、その機能をオンにしただけでは通信はできませんでしたが、4G Switcherアプリで「LTE only」に変更し、機内モードをオンオフしましたら通信ができるようになりました。
その後は一度電源を切って、入れなおしてみましたが通信ができる状態のままでした。
なお、この時の通信BANDは28でした。
OnePlus 3T ビルド番号 ONEPLUS A3010_28_181206
こちらもSIMを入れただけでは電波マークはつきません。
APN設定をし、機内モードオンオフをした直後には4G表示が出ましたがすぐに圏外表示に戻ってしまいました。
4G Switcherアプリで見てみると「優先ネットワークの種類を設定」が「TD-SCDMA/CDMA/UMTS」となっていましたので、これを「LTE only」に変更後、機内モードを再度オンオフ。
すると4Gのマークが表示され通信ができるようになりました。
なお、この時の通信BANDは1でした。
また、一度電源を落とし、入れ直してみても通信できる状態は維持されていました。
イギリス版Xperia Z5 Compact E5823 ビルド番号32.4.A.1.54
SIMを入れた時点では電波マークはつきません。
APN設定をして、機内モードオンオフをしたら一瞬だけ4Gの表示が出てまた圏外になりました。
4G Switcherアプリで見てみると「優先ネットワークの種類を設定」が「LTE/UMTS auto (PRL)」となっていましたのでこれを「LTE only」に変更します。
そして機内モードをオンオフしたところ4Gの表示が出ました。
この時の通信BANDは28でした。
また一度電源を切り、入れ直してみましたが通信できる状態は維持されておりました。
香港版Xperia XZ F8332 ビルド番号 41.3.A.2.192
SIMを入れただけでは繋がらないのは同じです。
APN設定をし、機内モードオンオフをすると一瞬だけLTEという表示が出ましたがすぐに圏外に戻りました。
電話アプリから「*#*#4646#*#*」で「テスト中」というモードに入ることができます。
「優先ネットワークの種類を設定」が「LTE/UMTS auto (PRL)」となっていましたのでここを「LTE only」に変更します。
そして機内モードをオンオフしたら、LTE+の表示が出てネットに繋がりました。
この時の通信BANDは1でした。
台湾版Zenfon 3(ASUS_Z017DA)ビルド番号OPR1.170623.026.WW_Phone-15.0410.1807.75-0
SIMを入れただけでは圏外表示のマークです。
APN一覧にはUQ mobileの表示があり、それをタップして選択します。
機内モードをオンオフしますが圏外表示のままです。
電話アプリから「「*#*#4646#*#*」で「テスト中」というモードに入ります。
「デバイス情報」をタップすると「優先ネットワークの種類を設定」が「LTE/UMTS auto (PRL)」になっていました。
それを「LTE only」に変更します。
そして、機内モードをオンオフしてみますが、圏外表示のまま変わりません。
一度電源を切って、入れ直してみましたが圏外表示のままでした。
また、起動しなおしたことによって、「優先ネットワークの種類を設定」の設定は元の「LTE/UMTS auto (PRL)」に戻っていました。
この件に関してはアップデートで海外版のZenFone3でau VoLTE SIMが使えなくなったと当時騒がれていたのを思い出しました。
「ZenFone3 UQ mobile 海外版」などのキーワードで検索すると出てくると思います。
これは日本で国内版ZenFone3が発売された後に行われた海外版用アップデートの結果です。
確か当時は国内版を買うよりも海外版の方が安く手に入ったと思います。それを危惧した国内代理店からの圧力でもあったのでしょうか。
残念ながら海外版のZenFone3ではUQ mobileのVoLTE SIMは使えないという結果になりました。
まとめ
私が今持っている端末の中からAndroid 7以降の端末にUQ mobileのSIMを試した結果、iPhone SEとMate9はSIMを挿すだけで使えるようになりました。
それ以外の端末はZenFone3を除いて、少しの手間を加えればUQ mobileの通信用SIMが使えることがわかりました。
ただ、音声用SIMではどうなるかわかりません。
音声契約のSIMは縛りがありますし、通話は大事な要件の時に使うことが多いので使えると思っていたらいつの間にか圏外になっていたというのでは困ります。
ここはUQ mobileで動作確認済みの端末に挿して使うのが安心ですね。
一方、サブ的な通信専用に使うのであればメインに音声と通信を使える端末を用意しておいて、メイン端末のバッテリーや通信量の温存に使うのは有りだと思います。
2台持ちの例でいうと、1台目をLINEモバイルでLINEフリープラン。音声通話付き月1GBで1,200円。
2台目をUQ mobileのデータ高速プラン。3GB、980円なんて面白いと思います。
普段、身内の連絡はLINEで済ますという方が多いでしょうし、LINEのデータ量がカウントフリーであればそれ以外で使うデータ量は動画視聴を除けばそれほど多くないと思います。
UQ mobileはお昼時の通信速度の速さと200kbpsとはいえ節約モードにすればデータ量を消費しないところがいいと思います。
もし、お昼時にLINEモバイルの速度が遅いと感じた時には、UQ mobileの方で高速にネット閲覧が可能です。必要であればUQ mobileのSIMが入った端末をテザリング親機、LINEモバイルの入った端末を子機にして使えます。
1台持ちは私はあまり考えていませんが、DSDV対応端末にLINEモバイルのSIMを入れて普段持ち歩き、昼休みや通勤などLINE以外の使用時間が多い時にはUQ mobileに通信を切り替えて使うのもいいかと思います。
キャリアやMVNOで通信障害が起きた際にドコモやソフトバンク回線とau回線を持っていればどこか一つのキャリアで障害が起きたとしても、他のキャリア回線を使って連絡を取ることが可能です。
私はこういう端末や通信契約の組み合わせを考えたり、他の人の使い方を聞いたりするのが好きです。
もしこの記事を読んだ方が私はこういう組み合わせをしているというのがありましたらコメントいただけると嬉しいです。