Apple iPhoneX 、 SAMSUNG Galaxy Note8 、 HUAWEI Mate10 Pro と2017年を代表するデュアルレンズカメラスマホ3台を購入したものの、出かけることが少なくなかなか写真の比較記事を書くことができませんでした。
それぞれ入手から1か月以上経ち、デュアルレンズとは言えその個性や使い勝手もわかってきたつもりです。
このあたりで、それぞれの端末で撮った写真を並べて比較してみたいと思います。
なお、撮った写真は全て Google フォトにアップロードし、それを記事作成にあたってダウンロード、 ViX という Windows 用の画像ユーティリティアプリで縮小処理をしています。
そのため、画像の細部の差異をみるのではなく、端末による色合いの違いを中心にみていただければと思います。
画像はタップまたはクリックしていただくと別ウィンドウに 1,024 x 768 pix で表示されます。
写真撮影時は HDR オフ、自動またはオートモード、特に記載がない限りは被写体をタップすること無く構えてシャッターボタンを押しただけのものです。
目次
ハンバーグ・ステーキ
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 160
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/17 、 ISO 感度 50
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感想
この後も写真を載せますが、 Note8 に関しては以前に Galaxy S8+ と S7 の比較記事を書いた時のように被写界深度が浅いのが気になります。
https://yuzakasota.com/20170612-is-the-camera-of-galaxy-s8-the-same-as-galaxy-s7/
ピントが画面の中央部にのみ合い、それより奥の位置にあるものの表示がボケるのが他の端末よりも早いのです。
それが主題を引き立てるために使うのであればいいのですが、スマホのカメラは作品を撮るというよりも日常生活の記録を残すという私の使い方だと、ちょっとボケが始まるのが早すぎるというマイナス面の方が大きいです。
どれが美味しそうに見えるかという点でみると、 Note8 の色合いは青すぎてパス、色の正確さでは iPhoneX 、好みによるかもしれませんが Mate10 Pro が受けは良いでしょうか。
パフェ
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/100 、 ISO 感度 64
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/100 、 ISO 感度 50
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 20
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感想
どれが一番美味しそうかと聞かれたら、私は Mate10 Pro の写真を選びます。
リンゴの赤が一番鮮やかに見えるからです。
ここでは iPhoneX の色合いが一番地味に見えますね。ピントがまんべんなく合っている感じで記録としてはこれが一番正確なのでしょうけど、見栄えはあまり良くないと思います。
Note8 は色合いはまずまずですが、やっぱりこれもピントの範囲が狭いのが気になります。私的にはアクセントとして載っている、緑の葉っぱのあたりまでピントが来て欲しいところです。
パスタその1
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/33 、 ISO 感度 160
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 160
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/17 、 ISO 感度 40
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感想
やはりどうしても Note8 のピントの範囲が狭いことに目がいってしまいます。
どれが美味しそうかと聞かれたら、どうでしょう?
私的にはダメなものとして Mate10 Pro をまず外します。
ちょっと赤が茶色っぽくなってしまっているのが、見た目的にアウト。
iPhoneX と Note8 は迷うところですが、 iPhoneX はちょっと油の色まで見えすぎるので Note8 でしょうか。
パスタその2
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 200
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/25 、 ISO 感度 40
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感想
今度はオイルパスタです。
白だとまた印象が違いますね。
この3枚の中から自分好みの一枚を選ぶとしたら私は Note8 です。
iPhoneX は色合いが青っぽくてイマイチ。
Mate10 Pro はちょっと嘘っぽい。
Note8 が一番爽やかに感じます。
ケーキ
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 100
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/25 、 ISO 感度 32
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感想
今度は毒々しい赤いケーキです。
正直なところ、どの写真をみても美味しそうにみえないのが残念なところです。
色合い的に一番赤が強く出るのは Mate10 Pro の特徴だと思います。
どれもイマイチなのですが、どれか一つを選ばなければならないとしたら、一番艶っぽい Mate10 Pro でしょうか。
iPhoneX は恐らく色合い的には一番正確なのかもしれませんが、美味しそうかどうかと言われると外れるように思います。
サラダ
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/33 、 ISO 感度 40
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感想
今度は緑の野菜と黄色いコーンの色に注目です。
黄色の濃さからいうと Mate10 Pro は山吹色に近い黄色、 iPhoneX はやっぱり地味に写りますね。
正直なところ、盛り付けの悪さも相まってイマイチどれも美味しそうではないのですが、爽やかな色合いの Note8 がマシでしょうか。
ビビン丼
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 100
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/50 、 ISO 感度 125
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/33 、 ISO 感度 40
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感想
これは一発で答えが決まったのではないでしょうか?
私の好みでは iPhoneX です。
丼の左右一杯の肉にハッキリとピントが合ってるところが Note8 と比べて見た目的にお腹一杯になる感じがします。
Mate10 Pro は画面が赤っぽくなってしまっているのがマイナスポイントです。
空と雲と太陽
Galaxy Note8
f 値 1.7 、シャッタースピード 1/28224 、 ISO 感度 50
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Mate10 Pro
f 値 1.6 、シャッタースピード 1/15873 、 ISO 感度 50
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iPhoneX
f 値 1.8 、シャッタースピード 1/16129 、 ISO 感度 20
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感想
できればもっと青い空と白い雲を撮りたかったのですが、あいにくの空模様でした。
この空の色の傾向はこれまで GalaxyS7 、 HUAWEI P9 、 iPhoneSE で撮った時と変わらないですね。
Note8 は実際よりも青く写します。
Mate10 Pro は白っぽく写します。
iPhoneX は紺色っぽく写します。
私好みの空色はより青く写って欲しいので、青空を撮る時には Galaxy シリーズが定番です。
総評
これまでの写真を見て気がついた人も多いと思います。
デュアルレンズカメラが売りの Note8 、 Mate10 Pro 、 iPhoneX なのに望遠側、ポートレートモード、ライブフォーカス、ワイドアパーチャで撮った写真がありません。
それはなぜか。
使いにくいからです。
意外と使わない使えないポートレートモード
普段、出された料理の写真を撮ろうとすると広角側のレンズでフレーミング(位置合わせ)をします。
そこで写真を撮り、次に背景ボケを活かしたポートレートモード、ライブフォーカスを使おうとします。
iPhone のポートレートモードは撮影時、被写体までの距離を約40から240 cm 程度空けることを要求されます。
望遠側のレンズを使うので、広角側で撮った撮影位置で撮ろうとすると料理がドアップになります。
そして、ポートレートモードが有効になるまで iPhone を離していくと胸の前で構えていたはずの iPhone をどんどん胸に近づけていくことになります。
それでも距離が足りなくて、もともと座っていた位置でのけぞったり、後ろに座り直して撮らなければなりません。
すると、自分が最初に撮りたいと思っていたフレーミングとは違った料理の位置になってしまいます。
これは Note8 のライブフォーカスモードも同じです。
iPhoneX より距離の範囲が厳密では無いように思いますが、注意メッセージとしては「被写体から1から1.5 m 距離を保つ」ことを要求されます
正直言って、これから料理を食べようという時にそんなにスマホを持ってフラフラ動きたくないですよね。
その点は HUAWEI のワイドアパーチャの方が融通が利きます。
最初に構えた位置のまま、ボケの効果だけを変えることができます。
ただ、このダブルレンズによるボケ効果というのは子供騙しなんですよね。
パット見はそれらしい背景ボケに関心することもありますが、よくみると境界線の処理がおかしかったり、本来はピントが合っているところからの距離によってボケの強さが変わるはずが同じボケであったりします。
私がダブルレンズを有効に使うとすれば、近づいて撮ると影が気になるものを少し遠くからズームで撮るくらいですね。
HUAWEI のダブルレンズは、広角と望遠ではなく、カラーとモノクロのダブルレンズです。
今の私はモノクロレンズを有効に使った写真撮影はしていませんが、写真撮影の楽しみとしては望遠よりもモノクロレンズの方が違った写真を撮れる気がします。
そんなわけで今回の作例の中にボケを活用した写真は一枚もありませんでした。
私は今、外で食事をする際や少し遠くへ出かける時には、 Note8 、 Mate10 Pro 、 iPhoneX の3台を持ち歩いていますが、正直なところ3台をバッグから取り出して写真を撮り比べするのは時間的に難しいです。
また、 Note8 と Mate10 Pro は下記のアプリを利用することで無音で写真を撮ることができますが、 iPhoneX だけは音がします。
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.sisyou.kumikashi.allmutemode&hl=ja
しかも、この3台の中で一番耳障りなシャッター音です。
ですから、 iPhoneX で写真を撮る時が一番苦痛です。
おそらく iPhone 一台で使っている方は写真の撮り比べをする必要もなく、無音のカメラアプリや Live Photos 機能を使っているのでしょう。
私の場合は標準カメラアプリどうしでの比較をしたいので、どうしても iPhone の標準カメラアプリで音を出して撮るしかないんですよね。
そんなわけで私の手持ちスマホのうち、カメラアプリの利用率がもっとも低いのは iPhoneX です。
それでも端末1台だけ持ってどこかに行くとなれば、 iPhoneX を選んでるのが私なんですけどね。
では、また暖かくなって気が向いたら、写真の撮り比べをしてみたいと思います。