By: Zhao ! - CC BY 2.0

その「高評価レビュー」は本物ですか?

今日、私がチャンネル登録をしているYouTuber 3人が揃って同じ商品について語っていました。

https://www.youtube.com/watch?v=jKJkQAX33dQ

https://www.youtube.com/watch?v=hpseyZ0BfMY

https://www.youtube.com/watch?v=YPLAJMIYxAY

YouTubeの登録チャンネルの一覧を見た時に、この3人のサムネイルが同じ商品を持って並んでいるのを見た時に、なにか嫌な気持ちになりました。

こういうのは、この3人が同じプロダクションに入っているので、そこに提供会社から話が来るんでしょうね。

この3人ではなくても、ある商品について、YouTube上で突然話題になるときがあります。

もちろん、それらが流行りのものという場合もありますが、プロモーション用に送られてきて、それに対する謝礼をもらってのレビューもあるのだと思います。

先日、Amazon.comでのインセンティブ付きレビューの大量削除というニュースを目にしました。

http://jp.techcrunch.com/2016/11/24/20161003amazon-bans-incentivized-reviews-tied-to-free-or-discounted-products-2/

また、そのレビュー依頼とはどういった形で行われるのかについては、下記サイトが参考になると思います。
自分のお金を払って購入したものではなく、Amazonギフト券をもらったり、現物をタダで貰うことを条件としてレビューをおこなっているということです。

http://gogotsu.com/archives/23951

これらはあくまで Amazon.com 内でのレビューに関してであり、YouTubeでのインセンティブレビューは禁じられていません。

現にある YouTuber のブログでは、YouTubeへの動画レビュー投稿料金やAmazonへの文章レビュー投稿料金という話しを目にしました。

今まで、YouTubeで商品レビューをしているのは、その YouTuber が自費で買ったものをレビューしているのだと思っていましたが、こういったニュースや具体的な金額のブログを見てしまうと、全てのレビューの裏側にお金がちらついて見えてしまいます。

皆さんは、不思議に思わなかったでしょうか?

どうして、YouTubeでレビューしている人の元へ届く箱がいつもAmazonなのか?
どうして、こんなに毎月高価な買い物をしているんだろうか?

概要欄を見ると、その商品へのリンクが貼ってあります。
動画の最中にも「詳しくは概要欄にリンクを貼っておきますので、気になった方はそちらをチェックしてみてください」なんて言ってたりします。

Amazonの短縮URLやスマホのYouTubeアプリからだとリンクの初めの部分しか映っていないのでわかりにくいのですが、それらのリンクは「アソシエイトプログラム」を使用しています。

アソシエイトというのはAmazonでの言葉だと思いますが、一般的にいうと「アフィリエイト」です。

そのリンクを踏んでAmazonのサイトに飛ぶと、リンクを踏んだ人がリンクを踏んで24時間以内に購入したものの全てがその報酬の対象になります。
その動画で紹介された物に興味がなく、それは購入しなかったとしても、リンクを踏んだ後、自分が別の商品を購入した場合も含まれます。
この「24時間」というのは、Amazonでは24時間ですが、それ以外のアフィリエイトサービスはもっと長期間だったりします。

http://www.gloriousblogger.net/entry/2014/10/15/221112

また、その紹介料率は0%から最高10%。

http://nelog.jp/amazon-associate-referral-fee

私が気になったのは紹介料率8%の項目にある「Kindleデバイス」、「Fireデバイス」。

そういえばあるYouTuberの動画にはこの「Kindleデバイス」や「Fireデバイス」のレビューが時々出てきます。

極端な例としては「本日限りの大特価」なんていう購入を煽るようなタイトルを付けたものもありました。
「本日限り」といえば、リンクを踏んで24時間以内に購入してくれる可能性が高いですからね。
よく考えたものです。

これからの季節よくあるタイトルとしては「2016年買ってよかったものランキング」でしょうか。

Amazonに商品のあるものは、必ずアフィリエイト付きのリンクが貼ってあります。
「Amazonアソシエイトのリンクを使用しています」となっているものは、まだ、アソシエイトプログラムに沿った「表示」をしているだけマシですが、その表示をしていないものも見受けられます。

これらアフィリエイト付きのレビューの問題は、本音のレビューになっているのかどうかが疑問に思えることです。

そのレビュー、インセンティブを目的としたレビューなんじゃないの?
自分なら、本当にその代金を支払ってまでそれを買うの?

と思ってしまいます。

自分がお金を出して買わず、無料サンプルの提供を受けたり、ギフトコードを送られて購入したものだったりしているからでしょうか、一度紹介が終わったものは、もうそのレビューをしたのだから用無しとばかりに、再度レビューに上がられること無くヤフオクなどで処分されているように感じました。

もちろん、人によっては、無償で提供を受けたものであっても良い部分、悪い部分含めて紹介してくださる方もいます。
ただ、それは提供者がその条件を飲んでいるから陽の目を受けたのであって、提供者が「悪い部分もレビューするなら、あなたには頼まない」というものもあると思います。

これらの報道や事実を知った時、他人のレビューがどこまで信用できるのかと思いました。

最終的には自分が自費で購入し、誰に意見されるでもなく、自分の言葉でレビューするのが一番だという結論に至りました。

その上で、自分が良いと思ったものは、自信を持って紹介できると思います。

購入にかかった費用を補填するために、アフィリエイトを利用するのもありでしょう。

ただし、視聴者や読者はそのアフィリエイトリンクを見ただけで、信用に足らないと判断する場合もあります。
そこは覚悟をしなければならないと思います。

「その「高評価レビュー」は本物ですか?」への2件のフィードバック

  1. こんにちは!
    なかなか鋭い視線でのブログですね(^^)

    一投稿者として私の場合についてお話させていただきますね。
    まず、良い点悪い点など気づいたことはお伝えするように努めています。
    メーカーさんとのやり取りを始める際に、お約束いただいています。
    以前は、有償でのレビューを提示していましたが、それは自分の自由時間を使って作業をシュル事になるので、仕事としてお受けしようとしたからなのです。

    でも冷静に考えると、自分の得意分野でない物、興味のないものを詳しくレビューするなんてことはできません。

    今は、メーカから様々な商品提供の提案がありますが、自分が使ってみたい物や興味がある物のみお受けするようにしています。制作費名目での価格提示もやめました。
    ただし、メーカーからの無償提供はそのままにしています。
    元々、無償提供の形式でのご依頼が殆どなのと、企業としては依頼なのですから何らかの報酬は発生して当たり前と考えます。
    人が動くにはお金がかかるのです。

    そこで、レビューの約束事(メーカーさんへの返信メール)を変更しました。

    —メール始め—
    お問い合わせありがとうございます。

    私は商品を、一般ユーザーの目線で紹介しています。
    良いところも、悪いところも正直に話しますので、その点はご了解ください。

    【レビュー受付条件】
    1.日本国内の法律に違反しない商品をお願いします。
    2.商品は無償で提供・送付してください。
    3.商品の評価・感想への内容の指示はお断りいたします、率直な意見を述べさせていただきます。
    4.商品到着からレビュー投稿まで最長で2週間の猶予をいただきます。
    5.当方に商品のテスト環境がある物・興味のある物のみレビューさせて頂きます。

    【お受けした後のキャンセルについて】
    ・商品が日本の法律に抵触する場合は、商品を着払いで返送しレビューは中止いたします。
    ・御社都合によるキャンセルで当方が既に制作に着手している場合は、申しわけございませんがキャンセル料頂戴いたします。(1商品につき3,000円 ジャパンネットバンクへの振り込みorAmazonギフトカード)頂戴いたします。

    上記内容となりますので、よろしくお願いいたします。

    ご質問などありましたら、お気軽にご返信ください。
    —メール終わり—

    ただ、何でもかんでもお受けすると、製作時間を短縮して数をこなそうとするモーメントが働きかねません。

    ゆとりを持ってレビューできるようにご依頼をお受けしている状況です。

    最近はちょっとレビュー商品が溜まってしまいましたが、これは体調不良とイベント撮影のご依頼が重なってしまったためで、そうなっても良いように「最長2週間」の制作猶予をもらっております。

    投稿者の中には、明らかに良い点しか伝えていない人も見受けられます。
    動画タイトルやテロップで、「提供」と入っていれば、それはコマーシャル動画だなという視線で見たほうが無難です。
    ただ、動画のみが商品の性格を伝えているわけではないので、ネット上の多くのレビューの一つと考えた方が良いと思います。

    私は、購入者側の立場で考えた場合は、性能やレビューはネット上のテキスト投稿で吟味し、製品の雰囲気(姿やサイズ感・質感)などを、動画で見るようにしています。
    テキストでは表現できない部分が動画には有りますからね。

    という訳で、私の動画ではできるだけ気づいたことは表現し、ネット上のテキストでわからない部分をお伝えできればと考えています。

    私の場合はこんな感じなのですが、何かのご参考になりましたでしょうか(^^)

    ブログ更新楽しみにしています、今後もがんばってください!

    1. 山口ユキヒトさん、丁寧なコメントありがとうございます。

      山口さんの動画を拝見していると、今回のコメントに書いてくださったことを実行されているだろうなということは想像できます。

      しかし、他のYouTuberさんがどのような考えでレビューをしているのかとなると、疑問点が多いです。
      特に、チャンネル登録者数が多くなればなるほど、その影響力は大きいですからね。

      先日の山口さんの動画では次のようなことをおっしゃっていましたね。

      コメント欄で討論をするつもりはない
      違う意見を持っている人同士がネット上でいくら討論しても解決しない
      相手の言ってることを理解しようとすることはできる
      誰かの意見を変えようという考え方はもっていない

      引用:だらだら日記 FUJIWifi規約変更 スペースワールド スケートリンクに思うこと – YouTube

      私はこの言葉がすごく心に残りました。
      ある意味、救われた部分もあります。

      私もコメント欄で討論することはしないように心がけたいと思います。
      ありがとうございました。

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